11/8宝石商アニメイベント

November 9,2020

 

中野サンプラザで、アニメ「宝石商リチャード氏の謎鑑定」、プレミアムレセプションパーティこと、DVD・Blurayをご購入いただいたお客さま限定のイベントが開催されました。

午後1ピンクサファイアの部、午後2ホワイトサファイアの部とあり、午後1の部は配信で、午後2の部は現場で拝見させていただきました。

二枚目の画像を見ていただいてもわかると思うのですが、参加時の情報管理はもちろん、マスクの着用、手や足の除菌(マットがありました)、入場から退場までの人数制限など、厳戒態勢で行われたイベントです。理由を説明する必要のない状況が続いていることがつらい一方、こうした取り組みをしてくださるスタッフの方々への感謝の想いもつのります。本当にありがとうございます。

こういうイベント、とても久しぶりでした。

そう感じているのは私だけではないようで、会場近辺でも、そういうお声を聴いたように思います。

なんだか嬉しいですね!

もうそれだけで感極まりそうなイベントでした。

MCのアメリカザリガニの柳原哲也さんの軽妙な回しで、楽しいトークコーナーがあり、お題コーナーがあり、感染予防のためになるべく笑わないようにしながら(だいぶ笑ってしまいましたが)拍手をして盛り上がるのが楽しかった!

そして朗読劇がありました。

リチャード氏、正義くん、ジェフリーさん、下村くんの四人の登場するお話です。

アニメや原作をご覧になった方はおわかりだと思うのですが、この四人が全員一堂に会するのは、これが初めてです。この四人で朗読劇をするので、というオーダーをいただいた時「どうしよう」という思いが第一に来たのですが、状況設定を立てられた後は、とてもスムーズに話が進んでくれました。

面子が面子だけに、夢オチの話にでもしないかぎり、アニメ終了時からはかなり時系列を進める必要があり、とても不安な部分もあったのですが、このお話を書いてよかったと、朗読劇が終わった今は思っています。

キャストの方の、そしてスタッフの皆さまの力のおかげで、すばらしい朗読劇をみせて、きかせていただきました。

今ここで内容について語るのはまだ野暮かもしれないので、すばらしい世界を見せてくださった声優の皆さまに、感謝の壁打ち(ひとりで壁にむかって語るというような意味です)ファンレターを綴らせてください。

 

井口祐一さま

下村くんがいる! と思いながら始終舞台を見ていました。重い会話をするお兄さんたち二人と、どうにか采配と取ろうとする正義くんの中で、下村くんの存在が一抹の清涼剤になっているような気がしたのですが、井口さんが彼に与えてくださった洞察力と思いやりが、清涼剤をとびこえて、主人公のような光とやすらぎをもたらしてくれたように思います(それからもちろんかわいらしさも!)。ふわっとしているけれど、芯の強い下村くんの姿がまぶしかったです。最高でした。土台がなければどんなに素敵なジュエリーも存在できませんが、そういう気骨を示していただいたように思います。

 

松風雅也さま

今回の朗読劇のかなめになっているジェフリーを、あの場所に連れてきてくださってありがとうございました。脚本になった小説を読み返してみたのですが、この文字に、こんなふうに色彩をのせるんだ…! と新しい世界の見方を教えていただいたような気分です。本当にすばらしい「お兄ちゃん」をありがとうございました。彼は元気で明るいように見えて、人一倍ややこしい人格を抱えた人ですが、松風さんの声と人格とがあわさって、とっても愛すべき人になってくれたように思います。ただただ、感謝です。ジェフリーにも「よかったね」と言ってあげたいような気分です。それにつけても工具っていいですね。

 

内田雄馬さま

「宝石商リチャード氏の謎鑑定」は一人称小説なので、実は小説中の正義くんはしょっちゅうひとりツッコミやひとりあわてんぼうを繰り広げています。アニメでは絵で表現されていた『心の声』を、この朗読会の中ではじめて音声として聞いた時、ああ正義くんだと、今までよりも一段、心の深いところで、なにかを納得してしまいました。本当にありがとうございます。だいたい格好良くてときどき可愛くて、いつもリチャード氏のことをきちんと見てくれている正義くんが、そこにいました。何故だか正義くんではなくリチャード氏に「よかったね」と言いたい気持ちでいっぱいです。私も塩で肉を食べることを覚えます。

 

櫻井孝宏さま

リチャード氏が櫻井さんになった時、声優さんにくわしい集英社ライツ部門のKさんが「すさまじい人ですよ」「なんにでも『なって』しまうんです」と、魂の奥底を覗き込むようなつよい瞳で語ってくださったのですが、お芝居をみるにつけ、Kさんの言葉の意味を理解できるようになってきました。リチャード氏は絶世の美貌と優しさの持ち主という、存在が難しそうな人なのですが、確かにあの場所、あの時には、リチャード氏がいて、お兄ちゃんや正義くんや正義くんのお友達と真摯なお話をしていました。本当に不思議なのですが、リチャード氏がいたのです。何もかもに、心から、感謝いたします。

 

 

まだ感動がおさまらないので、この百倍くらい書きたい気持ちなのですが、おそらく私がやるべきなのは、ここでいただいたことを仕事に還元して、朗読会の場にいなかった、でも魂はとばしてくださった方々にお伝えして、楽しんでもらうことなのだと強く思います。舞台の上から客席に、すばらしい時間を届けてくださる魔法使いの方々の腕前のおかけです。声優さんのみならず、舞台をセッティングしたり美しい照明を操作してくださったり音響のキューを出してくださったり、あるいは前日までのSNSの更新やイラストやグッズの準備をしてくださったり、もちろん会場の換気作業を頑張ってくださったりする全ての人が魔法使いです。

まだ何もかもが明るくなってきたわけではなく、新しい暗闇のきざしすら見えてきたようなこの時期、このイベントを開催してくださったことに、感謝いたします。

いただいたパワーを胸に、がんばろうと思います。

 

それにしてもイベントグッズと円盤の発売(年末です)が楽しみです……! 私の新刊もそのころには出てるかなあ…!

 

日一日と寒さが厳しくなってくる11月ですが、みなさまどうぞご自愛ください。いのちだいじに、たのしく、あんぜんに!