「うーん…………」 スリランカ、キャンディ市某所の社宅。 二階のクローゼットを前に、俺、中田正義はうなりごえをあげていた。 高校生や大学生の頃には想像だにしなかった悩みに直面したのである。 服がもう、収納に入りきらない。 捨てないと入らない。 バラエティ番組か何かで『服を買いすぎてしまう女性』というものを初めて見た時に、世の中にそんな悩みがあるのかと感動すらした俺が、二十代半ばの今、その悩みを我が事として引き受けている。これもある意味感動的ではあるが、どっちかというと現実逃避だろう。 捨てなければ。 服を捨てなければならない。 まずはクローゼットの現状を認識しよう。スーツはいい。新しいものを買った時には古いものをご近所さんに差し上げているので、それなりに回転している。私服もいい。着まわしているポロシャツやTシャツは量販店のものなので、古くなったら雑巾にしている。 問題はこれだ。 「正義、ど
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