2018年6月21日、集英社オレンジ文庫から『宝石商リチャード氏の謎鑑定 紅宝石の女王と裏切りの海』が発売されます。
宝石商シリーズ、7冊目です。
本作から第二部の開始となります。
それほど長く続く予定はないのですが、もうしばらく、彼らのお話にお付き合いいただけたら、とても嬉しく光栄に思います。
挿画は今まで通り、雪広うたこ先生です。
雪広先生、ジャンルを問わず八面六臂の大活躍中にも関わらず、いつものように素晴らしい表紙を描いてくださってありがとうございます!
今回の表紙の美しさもまた、神々しく筆舌に尽くしがたいです。
トランプのモチーフ、見え隠れする宝石、そして同じ方向を見る二人。
眺めていると、まるで魔法の鏡を目の前にしたように、いろいろなこと(モチーフの意味や、彼らの来し方行く末など)を考えてしまいます。
画集が出たらいいのになと、一ファンとして祈っております。
さて、
6巻までお付き合いいただいた方にはおわかりかもしれませんが、いろいろありまして、彼ら二人の関係も今までとは微妙に変化しています。
同時に、今回からお話の構造も少し変わりました。
短編連作ではなく、一本の長編に。
モチーフになる宝石の扱い方も、少し違う感触に。
舞台も銀座ではなく…………これは読んでいただいてのお楽しみですが、ちょっと違った場所に。
とはいえ中田正義くんと、リチャード・ラナシンハ・ドヴルピアン氏の性格が変化したわけではありません。変わったところ、変わらないところを、それぞれ愛でていただけたら、これほど嬉しいことはありません。
生きていると、もうそれだけで、いろいろなことがあるものですが、彼らは何があっても、目を閉じず、顔を背けず、歩き続けてゆくのだろうと思います。
願わくば私もその応援団の一人であれますように。
また、今回は第二部の開始とあって、いろいろな書店さんで、サイン色紙を置いていただいたり、6巻発売時についでイラストパネルを掲示してくださったり、新宿紀伊国屋書店さんのように特集&メッセージ(なんと私に届けてくださるそうです! ありがとうございます)コーナーを設置してくださったりと、華やかに盛り上げていただいております。
綺羅星のような本がならぶ書店さんの一角に、自分の本があるだけで、本好きとしては心にランプのあかりがともったように嬉しいのですが、こういうふうにしていただくと、何やら「ここにあるよ!」「ここにあるからね!」と、探す前からランプが自己主張してくれているようで、力がぐーんとわいてまいります。本当に嬉しいです。
ありがとうございます。
大勢の方のお力添えで生まれてきた一冊、楽しんでいただけますように!