アニメルポ4 脚本づくり

July 27,2020

今までのあらすじ 「楽しんで!」 そんな魔法の言葉に励まされて、おちこんでいたけれど元気をとりもどした辻村! これからもたくさんの困難にきっと襲われるけれど、大丈夫! 愛と勇気を胸に抱いて前をむいて歩いてゆきましょ! しかしそんな中、新たなる困難の波が近づいてきて……!? 次回! 魔法少女まじかるジュエリー第四話 「脚本づくりはタフ!」 おたのしみに! (漫画の裏側にあるアオリふうに頑張ってみたかったのですがうまくいかなかった…) —   ルポ記事、四番目です。 今回は脚本づくりに関する部分のお話です。   小説がアニメになるという実感がようやくわいてきて その現実にどういう風に向き合うかも ある程度はらがきまった頃合いのお話です。   とはいえこれは、ものすごく長丁場のお話であることだけ ご承知おきください。 (1~最終話まで全部一気につくって校

いつかの6月28日

June 28,2020

「では心を込めて。ハァッピ、バァースデーイ」 「うわもうやめて」 「トゥー・ユーウ」 「その余韻もやめて」 「ハァッピー、バースデイ」 「マリリン・モンローの物まねもやめて」 「トゥー・ユー」 「好きじゃない」 「ハァッピバァ――……この渾身のファルセットちゃんと聴いて。バァ――!」 「無駄にうまい」 「アァ――!」 「どこまで伸ばすの」 「アァ――スデ――エィェィエ――」 「本当に無駄にうまいんだから」 「ェエ――イ、ディーア」 「あー、あー、あー! 聞こえない!」 「………………」 「あー!! あー!! わー!! ……終わった?」 「ジェ」 「あーっ! 聞こえない聞こえない! 何も聞こえなーい!」 「じゃあそこは省略して、ハアッピバースデーイ、トゥー・ユー。おめでとう。終わり」 「ありがとう。ひゅう、やっと終わった…………」 「苦行僧みたいな顔するなら歌わせなきゃいいのに」 「そこは褒

宝石商10巻発売

June 19,2020

2020年6月19日 『宝石商リチャード氏の謎鑑定 久遠の琥珀(こはく)』が発売されます。 宝石商シリーズ第10巻、第二部の完結編です。 去年の9巻の発売からやや間があいてしまいました。 待っていてくださった方、ありがとうございます。 9巻と10巻の間には、リチャード氏のアニメ化、コミカライズの開始と、作品にまつわるいろいろなことがありました。 企画の開始は8巻発売の後でしたが、その時から今に至るまで、 びっくりするほど増えた仕事をこなしているうちに、 全てが嵐のように過ぎ去っていった印象です。 ありがたい、本当にありがたい……と、 ふりかえって関係者各位を拝み、アニメを見返したりしつつ、 前を向いて歩いてゆかなければならないこともわかっています。 (とはいえまだアニメ化に関する「原作者に何が起こるかルポ」も終わっていない! すみません。ちょこちょこ書いてまいります) 10巻で宝石商シリー

webサイトをリニューアルしました

March 13,2020

こんにちは、辻村七子です。 このたび辻村小説公園をリニューアルしました。 敏腕デザイナーのnaoさま、本当にありがとうございます。 おかげさまであっちこっち手入れが行き届かなくなっていた庭園が、見事に生まれ変わりました。 wixで作成していたサイトもしばらくはとっておきますが、一年くらい経ったら消えているかもしれません。 リンクをはってくださった方は、お手数ですがこちらの新しいサイトに、はりなおしていただけると助かります。 辻村ともども、新生辻村小説公園、どうぞよろしくお願いいたします。

宝石商アニメ 12/7先行上映会ルポ

December 8,2019

先行上映会ルポ きたる2019年12月7日。 東京都、新小岩駅から徒歩二十分のホールで、催事が行われていました。 「宝石商リチャード氏の謎鑑定 先行上映会 エトランジェへようこそ」 2020年1月9日から、tokyo MX, AT-X, wowowほかで放送・配信される新作アニメが、 どどーんと 1~3話まで見られるという催しです! 申し遅れましたが私は、原作・集英社オレンジ文庫から発行されている 小説「宝石商リチャード氏の謎鑑定」の作者、辻村七子です。 宝石商のお話は、ざっくりいうと 銀座を舞台に、絶世の美貌の持ち主リチャード氏の宝石店「エトランジェ」で アルバイトをつとめる中田正義くんを主人公に 彼らふたりを取り巻く人々や世界の姿を ルビーやオパールなど、さまざまな宝石を通して描いたヒューマンドラマです。 本作はBプロや魔界王子でおなじみ雪広うたこ先生の挿画によって彩られ 2019年1

アニメにまつわる話3

December 8,2019

初顔合わせだよ&雪広先生ありがとう! の巻 <前回までのあらすじ> 関東地方カステリャ市の田舎の城に暮らすしがない作家辻村のところへ、遠く東京都アゴダの城(集英社)からふみが届いた。 『あなたの小説、アニメにします!』 なんという福音! しかし実現するとは思っていなかった矢先、アゴダの都からさらなる文が届く。 『アニメ化が決定した故、アゴダにて顔合わせを行う候』 その時、カスティリャの城に衝撃走るーーーー!! (1~2は大体こんなあらすじでした) 今回のルポは、アニメ化が決定したところからです。 本当にやるんだ……! はいやります、というやり取りの後、 スタッフの方々と辻村と、一度顔合わせをさせていただけるという話があり、 しばらく時間が経ってから 実際に集英社で顔合わせを行うことになりました。 辻村はそれほど会社にお邪魔するするタイプではないので(せいぜい本にサインをいれるときくらいで、

アニメにまつわる話2

September 24,2019

<前回までのあらすじ> どこにでもいる作家辻村七子に、編集X氏から一本の電話がかかってくる。 それは著作『宝石商リチャード氏の謎鑑定』アニメ化の可否を問うものだった。 驚きながらも「前向きに……!」と答え、パニックをおさめようとする辻村に 編集X氏が告げた衝撃的な言葉とは……!? (裏表紙のアオリ風にしました。以下、ルポの続きです) —- 『あっ、でもですね、辻村さん』 「はあ」 『まだ確定じゃないんです。もしかしたらそうはならない可能性もあります』 「アッはい」 確定じゃない? 作者に連絡をとってくださったのに? どういうことだろう? 小説がアニメになる場合ってどんなプロセスを踏むのかな? もしかしたら今まで、自分の小説がアニメになった作家がルポを書いているかもしれない。 そういうのを読んで、何に備えたらいいのか調べよう。 どのくらい出てくるかな。 こういう時こそ検索です。サ

アニメにまつわる話1

September 24,2019

ふたつ下のblog記事でもおしらせしておりますが、 宝石商リチャード氏の謎鑑定が、アニメになります。 来年2020年の1月から放送開始、 現時点ではまだキャストさんなどの発表はされていません。 アニメですって……? アニメって、あのアニメ……? 絵がうごく……? 小説が……? アニメに……? これはペンですか……? いいえこれはトムです…… 今でもまだ「ひょっとしてこれは長い夢なのかもしれない」という気持ちがないではないのですが 夢だとしても感謝したい人が多すぎるので 今のうちにここにメモを作っておこうと思います。 ひょっとしたらこのメモは 宝石商シリーズを支えてくださった方には面白がっていただける、作者のルポ話になるかもしれないし あるいは去年の私が探しまわった末に見つけ出せなかった 『自分の小説がアニメ化されることになった時、作家には何があるか』というケースの 出せる部分のみになるとは

宝石商リチャード氏の謎鑑定 邂逅の珊瑚

August 21,2019

2019年8月21日 宝石商シリーズ第9巻 「宝石商リチャード氏の謎鑑定 邂逅の珊瑚(サーンウー)」が発売されました。  おかげさまで9冊目です。  ここにやってくるまでに、お力添えをくださった(というもおこがましい、ターボエンジンをとりつけてくださった)皆さまに、心から感謝します……! サイン本を置いてくださった書店さん(完売しているそうです)、特設コーナーを作ってくださっている書店さん、本当にありがとうございます。優勝旗みたいな垂れ幕や、鉱物標本みたいな箱にはいった本、心づくしのポップなどなど、画像を拝見するだけでワクワクします!!  雪広うたこ先生の絵は、先生曰く『いつもとはちょっと雰囲気が違う』そうですが、美しいリチャード氏と正義くんの二人の姿はいつもと同じく、でもそこに新たな光が宿っているように見えます。  雪広先生はいつも、できたてほやほたの小説を読み込んで、素晴らしい絵をつく

『宝石商リチャード氏』8巻発売

December 24,2018

2018年12月18日 集英社オレンジ文庫から、『宝石商リチャード氏の謎鑑定 夏の庭と黄金(ドール)の愛』が発売されました。 すてきなカバーは、雪広うたこ先生の作品です。 夜の山を背に寝そべる二人、山の上をとぶ輝く何か、そして散らばる石の球体たちが、なんだかこの12月にぴったりな聖なる雰囲気をまとっていて「12月発売に『夏の庭』って寒々しいんじゃないかな、大丈夫かな……」という私の心配をふかふかの毛皮のコートのように包み込みついでにカイロと火鉢とあったかいお芋までつけてくださったようにパーフェクトケアしてくださいました。雪広先生、本当にほんとうにいつもありがとうございます。一緒に歩いた某所で、店外につるされた派手な上着をみかけ「あの服、ジェフに着せたいですね……(辻村)」とかトンチキなことを言っていた日がもう懐かしく思われます。ジェフ、雪広先生が「そうですね!」と言わなかったことに君は感謝